マニュアルセラピーのための触診講座【頭部・頸部・肩甲帯】


講義の目的:

  • 患者さんに収縮をもらわない触診技法を学ぶ 
  • 触診技法がそのままリリース法になる『評価≒治療』の技術を学ぶ
  • 動作分析にもプラスになる圧痛評価を学ぶ

  

○座学

①頭頚部について
・頸部筋群の筋機能のおさらい
・頸椎の触察でリスクの高い部位とは
・前頸部・側頸部・後頸部の分け方と触察の仕方の違いについて
・頸椎の湾曲と触察の注意点
・頸部の各筋の形状や触察時の特徴について

②触察技法について
・筋の形状を捉えるための触察技法(横断法、縦擦法、圧迫法)の説明
・触診の目安、アプローチのポイントとなる圧痛点の知識
・圧痛を捉える触察法とは

 

○実技

 ①触察技法(横断法、縦擦法、圧迫法)の練習


②筋の触察の実際
後頭下筋群、頭板状筋、頸板状筋、頭半棘筋、頸多裂筋、胸鎖乳突筋、前斜角筋、中斜角筋、僧帽筋、肩甲挙筋、頸椎横突起、頸椎棘突起の触診

 

講師の市川から:

 『筋の触診』というと収縮をもらいながら触るか、マーキングしながら練習する人が多いと思います。しかし、実際に臨床では患者さんに毎回収縮をもらうことは難しいですし、それを何度も繰り返すことで『この先生、大丈夫かな?』と不信感につながってしまうでしょう。


運動療法しか行わないのであれば、筋収縮をもらう方法だけでもいいのかもしれません。しかし臨床では運動療法の下地作りとして手技で痛みをとることや、動きやすさを出すことは患者さんと信頼関係を気づく上でも非常にプラスに働きます。臨床ではいかに収縮をもらわずに触診できるかが重要なのです。

そのためには筋の固有の形状や硬さ・柔らかさを知ったうえで、それに合った触診技法・触り方を学ぶ必要があります。

例えば深層筋を触りに行く場合、広い面で触診しても全く分かりませんが点で触診することで深さが浸透し筋を捉えることができます。またその点の圧が届くまでの時間や、筋繊維の方向を考えた時の圧の角度はどうでしょうか?

また触り方も大事です。筋を探るような触り方ではなく、患者さんに不快感や不信感をあたえないように『治療をされている』ように感じる触り方を身につける必要があるのではないでしょうか。

①どのような触り方で
②どれくらいの圧で
③触りに行くときの角度
④筋硬結の感触

これらを意識した学びをしていくことで触診が治療に結びついていきます。今回の講座で筋の形状や硬さを捉えるための技法を学び、治療と評価を同時に行える実戦的な触診を学んでいきましょう。